血液検査の詳細
脂質・糖質機能
総コレステロールや中性脂肪(トリグリセリド) | HDLコレステロール | LDLコレステロール
循環器系疾患のリスクがないかを調べる、健康診断の基本となる検査です。
腎機能
尿素 | クレアチニン | 血清総たんぱく質
腎臓機能の状態を調べ、疾患の診断、治療の経過の参考とします。
空腹時血糖値
糖尿病の診断、経過観察の指標となります。
HgbA1C(ヘモグロビンA1C)
糖尿病の管理をするための指標となります。
肝機能
総ビリルビン | アルブミン | 総タンパク | グロブリン | アルカリフォスファターゼ | トランスアミナーゼ:AST, ALT & GGT
血中の特定の酵素やタンパク質の量が、肝疾患の診断、経過観察の指標となります。
ミネラル含有量
- 尿酸:痛風の診断や腎臓結石のリスクを調べます。尿酸を抑えるための薬剤治療、抗癌剤治療や放射線治療の経過観察の指標となります。
- リン濃度:糖尿病性ケトアシドーシス(尿病患者において、インスリンの絶対的欠乏によってもたらされる酸性血症)の状態を調べます。また、消化器疾患の診断の指標でもあります。
- カルシウム:骨、心臓、神経、腎臓、歯の疾患の診断や、経過観察に使われる指標です。副甲状腺疾患、吸収不全症候群、甲状腺機能亢進の症状がみられる場合にも検査が行われます。
性感染症
- VDRL(梅毒の検査)
- HIV
肝炎
肝炎は、ほとんどの場合ウイルスによって引き起こされる肝臓の炎症です。薬剤の投与、薬物の使用、飲酒、遺伝性疾患、自己免疫疾患が原因となることもあります。
- HBsAg:B型肝炎ウイルス(HBV)感染の検査。急性または慢性のB型肝炎。
- 抗HBs:B型肝炎ワクチン接種後の抗体レベルを確認する検査。B型肝炎の治療効果の観察のための指標ともなります。
- 抗HCV:C型肝炎ウイルス(HCV)感染の検査、治療の経過観察のための指標となります。
- HAV IgG/IgM:A型肝炎ウイルス(HAV)感染の検査
- 抗IgM:感染症の検査。この検査に続きIgG 抗体検査が行われます。
- HBc 抗IgM:直近のB型肝炎発症の有無を確認します。
- HBc 抗IgG:直近ではない過去のB型肝炎発症の有無が分かります。
- 総合抗HBc:抗IgM や抗 IgGの検査をし、過去、あるいは現在のB型肝炎の有無を調べます。
腫瘍マーカー
- AFP:肝臓癌
- CA 125 :卵巣癌
- CEA:大腸癌患者の治療経過観察のために検査されます。また、直腸、肺、乳房、肝臓、膵臓、甲状腺などの癌の指標としても用いられます。炎症性腸疾患、結腸クローン病の場合も、この数値が高くなります。
- CA 15-3 :乳癌
- PSA :前立腺癌
- Cyfra 21-1:非小細胞性肺癌
- CA 19-9:膵臓癌
腫瘍マーカーの数値が高い場合、癌が疑われます。腫瘍マーカーの種類によっては、特定の癌の指標になるものもあります。癌ではない疾患がある場合も、数値が高くなることがあります。
循環器機能
- Homocysteine(ホモシステイン): 葉酸やビタミン12の欠乏が分かります。これらが欠乏すると、心臓発作や脳卒中のリスクが高くなります。また、遺伝性疾患であるホモシスチン尿症の診断の参考にもまります。
- Apolipoprotein A-1(アポリポプロテインA-1): 循環器疾患のリスクを判断します。
- Apolipoprotein B (アポリポプロテインB): 循環器疾患のリスクを診断します。また、高コレステロール血症治療の経過観察や、遺伝性疾患であるアポリポプロテインB欠乏疾患の診断材料としても使われます。
電解質
Na - ナトリウム | K - カリウム | Cl - クローム | Mg - 塩化物
甲状腺機能検査
FT3 | FT4 | TSH
甲状腺機能亢進症や甲状腺機能低下症など、甲状腺の疾患を診断します。
赤血球沈降速度(ESR)
感染症や癌、自己免疫疾患などによる体内の炎症を調べます。関節リウマチや全身性エリテマトーデス(SLE)など、特定の疾患の診断や経過観察の指標となります。
末梢血液検査(CBC)
末梢血液中の赤血球、白血球、血小板を調べる、健康診断では基本の検査です。