デング熱とは?
デング熱とは?
デング熱は、蚊が媒介する急性のウイルス感染症です。現在、国際的にも要注意な蚊媒介性疾患と見なされています。デング熱の典型的な症状は、インフルエンザと似ていますが、より重症です。これは、メスのネッタイシマカと、その従妹であるヒトスジシマカによって伝染するウイルスによって引き起こされます。この蚊は、チクングニア熱、黄熱病、ジカウイルスも媒介します。かつて、デング熱はまれで比較的良性の病気と見なされていました。しかし、ここ数十年で、その状況は劇的に変化しました。今日、デング熱の流行はより頻繁で毒性があり、致命的となる可能性さえあり、かつてないほど多くの人々に影響を及ぼしています。
ベトナムでデング熱にかかった時のリスクとは?
デング熱はベトナムで年間を通して発生しますが、
特に雨季の気温が上がる時期に感染のピークが到来します。
ベトナムには3000km以上続くビーチがあり、多くの観光客が休暇を過ごします。
ベトナム中部とホイアンでは 6月、7月から12月にかけてのモンスーン期が流行期となっています。出発の前には目的地の状況を調べることをお勧めします。
参照サイト(www.iamat.org)
適切な予防策を講じれば、ベトナム旅行中にデング熱に感染するリスクを低く抑えられます。もちろん、あなたのリスクはあなたがどこに行くのか、そしてどのような旅をするのかによって異なります。
メコンデルタにカヌーを漕ぎに行きますか?それともフォーシーズンのヴィラでリラックスしますか?
どのような予防策を講じるべきですか?
旅行をする際はデング熱に罹らない為に、蚊に刺されないよう細心の注意を払う必要があります(主にデング熱の蚊は夜明けから夕暮れまで活動します)
従うべき措置:
ニュートラルカラーの軽くて通気性のある服を着用するようにしましょう。
露出した皮膚は虫よけ剤(20-30%DEETまたは20%Picaridin)を使用しましょう。日焼け止めを使用している場合は最初に塗布し、20分待ってから上に虫よけ剤を使用します。
休暇中に宿泊するホテルや施設に置かれている、植木の水受けや、バケツ、ペットの餌皿等に注意し、定期的に清掃をして蚊の繁殖を防ぐ対策を取りましょう。
宿泊する部屋やリビングエリアの窓等を締め、昼寝をする場合はファン、エアコン、蚊帳を利用しましょう。
潜伏期間はどのくらいですか?
症状(まれに軽症の場合もあり)は通常4日から7日後に現れます。
デング熱は様々な臨床症状を引き起こす病気であり、多くの場合認識されないか、他の高熱を伴う熱帯病と誤診されるため、早期診断を受けることをお勧めします。医師による適切な治療と観察、それらが悪化した場合にも速やかに対応することが可能となります。
デング熱の症状はどのようなものですか?
典型的な症状としては、突然の発熱、悪寒、頭痛、背中や四肢の痛み、(ブレイクボーンと呼ばれる)及び、眼科後部の痛みから始まります。
また食欲を失い、下痢や赤い発疹が皮膚に広がります。発熱は通常3日間から7日間続き、41度まで上がることもあります。
医師の診断を受けるべきですか?
観光や海外旅行の間にこれらの症状を認識した場合は、医師の診察を受けることをお勧めします。
稀に例に挙げた症状を発症しない場合もあります。発熱が48時間以上続く場合は速やかに医師の診断を受けることを推奨します。
薬が手元にないときは、水分補給と解熱剤を服用し、鼻血、歯茎の出血、皮膚の発疹などの出欠の兆候がないかどうかを観察することを強くお勧めします。
デング熱の治療法はありますか?
多くの罹患者は、重症化(デング熱出血や、デング熱ショック症候群など)することは稀ですが、回復には時間がかかると共に、熱が収まった後も倦怠感が続きます。デング熱に対する特定の抗ウイルス治療はありません。パラセタモールなどの対症療法は発熱や体の痛みを抑えるのに役立ちます。
水分補給をし安静にすることで、回復が見込めます。特別食に切り替える必要はありません。
予防接種は受けられますか?
ワクチンは Sanpfi pasteur社によるDengvaxiaはデング熱ウィルスの4つの株すべてに利用可能なデング熱ワクチンです。デング熱が流行している10か国で承認されています。
Doctor Christopher M. Suazon, Director, Family Medical Practice